夜空に煌めく夜蝶たち

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  「言える。社長の人を見る目は、ハンパないもんね」  チエちゃんの言葉に、ムツミちゃんがチャラく合いの手を入れる。コトミちゃんは、それを聞きながら黙って頷いていた。  それ、宮ノ内さんが凄いんだろう?  だが、三人は意見を曲げようとはしない。あくまでも、オレが「伝説の客」でなければならないようだ。  確かに、オレの接客担当だった娘が、今回のイベントにおいて。人気投票で、三十人の中に入った娘は多い。  ただ、それだけだろ?  巡り合わせとか、偶然の一致とか、そんな事でしか無いと思うんだけど。 「いえ、絶対に伝説ですって」  あぁ、そうですかい。  説得する事を諦め、三人の接客を受ける事にした。  流石に、【スターダスト】の現在のランキング上位のキャバ嬢たちだ。心地よい接客だった。  特に、チエちゃん。どこか、ちひろの接客に通じるところはあるし。ナンバー1になったのも頷ける。
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