コハクとチトセ、そしてオレの2月14日

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それからしばらく経ったある日。 仕事終わりに後輩が『今日は彼女とデートなんです、バレンタインなんで』と、俺にどういうリアクションを求めているのか分からない『のろけ話』をしてきた。 そこでようやく今日がバレンタインだと俺は気付いたのだった。 『でも俺には関係ないしなー』なんて思いながら、いつも通り駅からの道を歩いて家を目指す。 ところが家の近くまで来て、辺りに甘い香りが漂っていることに気が付いた。 しかもよくよく嗅いでみると、どうも俺の家から漂っている。 「なんでだ?」 俺はそう呟くと訝りながら家の中へ入る。 「ただいまー」
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