コハクとチトセ、そしてオレの2月14日

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「うわっ、もう帰ってきちゃったよ!」 「おっ!大丈夫、後はここにこれを飾れば・・・・・・」 いつもなら「おかえりー」と言ってくれる2人の声が聞こえない。 不思議に思いつつ、そして俺は嫌な予感もしつつ歩みを進めた。 「お、おかえり」 「おかえりなさい」 普段それほど動揺する姿を見せない2人が、どう見てもちょっと慌てているようだった。 「・・・・・・ただいま・・・・・・何?」 甘い香りに2人の態度。 妙なことははっきりしていたし、なんとなく想像もついているような気がしたけど、とりあえず尋ねてみた。 「え?何?」 こっちが尋ねてるのにコハクはなぜかごまかそうとしている。 『いやいや、ここまで来てごまかす必要あることなのか?』 そう思いながら、俺は2人を見つめ返す。 すると、観念したようにコハクが口を開いた。 「えーっと、ごめん、聖。ちょっとでいいから目をつぶっておいてくれない?」 「・・・・・・うん、分かった」 ここで抵抗しても意味がないように思ったので、俺は素直に従う。 2人の動く気配を感じながらしばらく待つと、2人の「よしっ」という声が聞こえた。 「聖、いいよー、目を開けて」
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