コハクとチトセ、そしてオレの2月14日

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果たしてそこに広がっていたのは、この家に似合わない風景だった。 苺を始めとしてたくさんのフルーツがきれいなハート型に盛り付けられていて。 ホットプレートまで出されていた。 そして、その奥にはチョコレート。 しかもただのチョコレートではなく、チョコフォンデュと思われるものだった。 『これって、商店街のお姉さんたちのアドバイス・・・・・・なのか?』 「これ・・・・・・何?」 ただ、ぼやっと予想していたものよりも派手な仕上がりだったので、そう言ったまましばらく固まってしまった。 「僕たち特製バレンタインパーティー!」 「せっかくなので、煌びやかにしてみました」 とにかく楽しそうなコハクに、自信満々と言った様子のチトセさん。 「いや、なんで?」 「えー!忘れてるの?今日はバレンタインデーでしょ?」 「いや、忘れてるわけじゃなくて・・・・・・俺らに関係ある?」 「ん?」 素朴な疑問をそのまま口にしたらコハクが真顔で固まった。
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