2、ぼくのはじめて

5/5
前へ
/13ページ
次へ
「未羽ちゃんに昔お高いチョコもらったじゃない! あんなに喜んでたくせに忘れたとは言わせないわよ」 そんな馬鹿な!!! くれないことを根に持ってたぐらいなのに、その未羽に高いチョコなんかもらったら忘れるわけがない。母の勘違いだ。 「みわ、はるくんだいすきって箱に書いてあったでしょう? 小3のバレンタインデーにうちのポストに……」 「おばさん、もういいです。言わないで」 未羽は真っ赤になって母に取りすがり、涙目で僕をふり返ると逃げるように部屋を出て行ってしまった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加