少女の最期

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「はぁ……っ」  目が覚 める。  一瞬、夢から覚めたのかと思った。……違った。正気に戻った、だけだった。  部屋一面に飛び散って固まった血液。手に持った血塗れの包丁。  蘇る記憶。 「ふ、ふふっ」  つい、嗤ってしまう。 「ああ……! いざ振り下ろしてしまえば、こんなにも簡単なことだったなんて……っ! ふふっ。あはは……っ!」  一頻り嗤った後、窓に近付く。 「待っててね、白。すぐに、ソッチに逝く、から」  窓から身を乗り出し、頭から飛び降りる。  これで、解放される……。  夜が、明けた。
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