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そこで歴史モノの棚に「死者たちの4日間」という冊子を見つける。タイトルが気になり、手にとって、何ページかをざっと読みしていく。
内容は第2次世界大戦中の歴史的事件の真相、裏話を載せたもの。眉唾的な話も多かったが、戦争という異常事態こそが、虚構と狂幻の賜物だろう。ありがたい事にページを進めていく内に独ソ連戦の項もあった。題名は「ラスト・コサック」内容は第二次大戦終末期の
ドイツ軍でシュタウフェンベルク(大戦最終期にヒトラー暗殺を企てたメンバーの一人。
トム・クルーズが近年に映画で主演張った奴。)が編制したコサック騎兵、フィンランド、南フランス(親ドイツ派が多く住んでいた。)はたまた日本からなる“対ソ連戦外人部隊”の戦線を記録したものらしい。結構面白い。そうやって読み進める目が、
ある単語で止まった。
“ヒヴィス”…その外人部隊の通称…見つけた。これがヒヴィスか!歓喜と自分の発見を、
まるで秘密を、他に悟られぬように辺りを見回す。いつ開店するか、わからない
気まぐれ本屋に客の姿はなく、レジに座っているのは同い年か?こっちと同年代くらいの坊主頭の固め表情の男性。真剣な顔だけど、船をこいで、スリープナウって按配。
しばらくは立ち読みに事欠かなそうだ。手持ちの財布はキッチリ、ピッタリ夕飯代のみ。
はやる気持ちを抑え、ページをめくった。物語は1945年敗戦直後のドイツ、首都ベルリン…
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