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「おーじー、『もういいよ』してー」
何故か『狼歩』が言えないあーたんは『おーじー』と呼びます。
「え?『もういいよ』?」
「かくれんぼです」
意味が解らず振り向く王子に瑞希が笑いながら答えます(笑)
「ああ、なるほど!」
「ふふふ、いいよ♪」
頷くはろんさんに笑顔の王子。
わんちゃん達はどうしたよ。
じいタッくんが公園内を走り回ってるよ。
「もーういーいかぁい?」
「まぁだぁよー」
「もういいかぁい?」
「もういいよー!」
「よし!あーたんど……こだ……」
鬼の王子が振り向いて、観客のはろんさんと瑞希同様笑い堪えてます。
だって……
デカイぷりけつどころか、
あーたんは王子に背を向けて対極の木にへばりついてるだけだから丸見えです。
「あーたんどこかな~?」
それでも優しい王子は気付かないふりしてそろりそろりとあーたんに近づきます。
あーたんがチラリと振り向いた瞬間、
「あ!あーたん見ぃつけたー!」
「きゃー、見っかったー♪♪」
あーたんは楽しそうです。
「ほれ!お昼ご飯の時間やからおうち帰るよー」
「じゃあ、私もそろそろ」
瑞希が重いケツをあげ帰り支度をすると、はろんさんも立ち上がりました。
「いやー!あーたん、おーじーといっしょー!ママ、バイバイ!」
すっかり王子になついたあーたんは王子の膝に抱きついて離れません。
「じゃあ、おーじーといっしょに帰る?」
「うん♪」
結局、18時からのありす姫とのデートに間に合うよう17時に迎えに行くということで、
あーたんはおーじーと手を繋いでるんるんで帰りました。
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