第1章 蔵の中とお姉ちゃんのナカ

4/4
前へ
/13ページ
次へ
 もうろうとしていた頭が焦点を得た。  時すでに遅し。  左手で茶色がかったショートカットをかきあげながら、鍛えられた右手でがっちり僕のちんこを握るお姉さんがいた。  金玉に当たる真里姉ぇの手は熱く、野球で鍛えた握力は強く、傘の下を握る中指と人差し指は震え、傘の縁と擦れるたびに……電撃が走った。 「あっ……、あああっ!!」 「まずはおっきくしないとね」  そう言って力任せに僕の肉棒を擦り上げる真里姉ぇの手技は、少し痛かった。  けど、痛いと言えなかった。  僕の壁を壊そうとしてくれる人に対して、そんなことを言うのは失礼だと思ったし、下着姿でソファーに膝のりしながら手コキをしてくれているという光景に、興奮していたからだ。 「ふんふん。だんだん元気になってきたわね」 「だてに赤ちゃんの頃からあんたのこれ、見てきてないわよ」  真里姉ぇは一瞬静止して、つんと人差し指で先っぽの出口に封をした。  スプリングが健在なソファーの上で手を激しく動かすので、そのリズムに合わせて、真里姉ぇの白く張りのあるおっぱいもぷるぷると上下に揺れた。 さっきまでエロ動画の中にしかなかった世界が、飛び出て動いて、ギシギシと音を鳴らしている。  ときおり甘美な汗と汁が、熱を持って飛び散っていった。 その繰り返されるリズムに乗じて、僕の頭は興奮よりも冷静さを取り戻していった。  いったい、どこで間違えちゃったんだろう。  期末テストはばっちしだったし、野球部では1年生だけどベンチに入っている。  正しい中学校生活のはずだった。  今までと違うことと言えば、学校の寮に入って実家から離れた所に住みだしたことと、    家族が増えてお姉ちゃんができたことくらいだ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加