プロローグ

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事の発端は暴走族『関東獅子連合』総長、沼川章次が起こした轢き逃げ事件だ。 1人の少年が奴らのバイクの餌食になって、帰らぬ人となった。 無論、奴は捕まったがすぐに釈放された。 沼川の父親が裏で糸を引いていたのだ。 父親は暴力団とも繋がりのあると噂の代議士、沼川永司。 奴は金でものを言わせたのだ。 警察やマスコミそして、遺族にも。 しかし、遺族だけは抵抗を続けており、お金を受け取ろうとしなかった。 だが、沼川永司は暴力団を使って無理矢理、受け取らせ被害届を撤回させた。 こうして、沼川章次は心を入れ替えもせず、何事も無かったかのように東京の道路を爆走する毎日を送った。 全ては終わったかにみえた…… しかし、遺族は諦めた訳ではなかった。 法に頼ることができないのならばと沼川から貰ったお金を全額、報酬として殺し屋に頼み込んだ。 俺はすぐに引き受けた。
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