第3話 殺し屋達の夜

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俺は真名瀬会長が鰐淵を恨む理由を話した。 「会長の孫娘は17歳の高校生だった。一人娘だったから、それはもう可愛がったらしい。それを鰐淵がレイプして殺したんだ」 「可哀想ね。でも鰐淵は知らなかったの?」 「さあな。そこは本人に聞いてみないと分からない。しかし、これだけは分かる。会長は鰐淵の懸賞金に1億をかけた」 「……マジ?」 「ああ、マジだ。ところが誰も立ち向かわなかった。仕方かない。何せ奴は怪物。会長本人も重々承知していた。そこで俺達の登場だ」 「私達2人で奴を倒す」 「そうだ。それに先方は奴を殺せるなら金に糸目はつけないって言っている。報酬は山分けだ。お金も入るし君は復讐を遂げられる。一緒にどうだ?」 俺は蓮奈の方に手を伸ばした。 しかし彼女は即、握手しなかった。 握手をする前に聞きたい事があるのか、今度は俺に質問してきた。 「どうして心変わりなんかしたの?」
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