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次の日から、俺と蓮奈は鰐淵を倒すべく、支度に取り掛かった。
だが、俺は表の仕事も牽引しなければならないので本格的な行動は夕方頃になる。
そして今日も仕事が終わったらすぐに彼女のいるホテルに直行した。
まずはミーティングだ。
鰐淵という大男をどうやって倒すのか、蓮奈と話し合う事にした。
「いいか。この戦いを勝利に導くには三つのキーが必要となる」
「何だか、楽しそうね」
蓮奈は俺が協力すると言ってから、やけに上機嫌だった。
この前まで俺を『臆病者』と罵ってたのが嘘みたいだ。
だが、そんな事は気にせずに話を続けた。
「1つは策だ。俺達が死なないような完璧な作戦が必要だ。次に武器。大男と戦うんだ。並大抵の武器では歯が立たない。そして最後はフィールドだ」
「フィールド?場所を指定するの?」
「そうだ。人気のない場所で俺達が有利に働く場所が好ましい。これらを完璧に揃えてこそ、俺達は勝利を掲げる事ができる」
「もし、1つでも欠けたらどうなるの?」
「決まっているだろ?」
俺は言葉では言わずに自分の首筋を指で切る動作をしてみせた。
それを見た蓮奈の顔から笑顔は消え、眉唾を飲み込む音が聞こえた。
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