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「ううん、今日はお弁当忘れてきちゃって。でも、この辺て近くにコンビニも無いでしょ?買いに行くよりも、ここに来て食べた方が早いから。バレンタインデー直前だから、今が稼ぎ時よ」
「お店抜け出してきて大丈夫なの?」
忙しい割りにまだ誰か雇ったという話は聞いていないから彼女一人でやりくりしているはず……。
「へへ、留守番置いてきた。役に立てるか分からないけど、居ないよりはましだから」
「留守番?」
「『野中』の若……」
照れながら言った彼女にピンときた。
「ああ……なるほどね」
彼女の幸せそうな照れ笑いについこちらまで顔がにやける。
「急いで食べて帰らなきゃ怒られちゃう。いただきまーす」
「ふふっ、ごゆっくり」
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