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「ほんとうにとび猫さんもおよぎ猫さんもくじら猫さんもこっちに来るのかな?
まさかおいらたちだけで、鬼をせいばいしなきゃならねえなんてこと、ないよな…。
鬼ってどんな感じだろ?
うう…、考えただけでも寒気が…。」
パッチたちと猫族の一行は、ステラーカイギュウのヴィミラと別れたあと北の海から南に進んで、ようやく大きな大陸に着きました。
そして黄河という大きな川から船で長娘をめざしたのですが、くじら猫さんもおよぎ猫さんもとび猫さんも、他のちらばった仲間たちを集めると言いだしたっきり、パッチたちを船に置いたままどこかに消えてしまったのです。
「まさか、あいつらおいらたちをおいて、どっかににげやがったんじゃ…。
おいらたちもにげちまうか…?」
赤毛のバラマが、ほとんど青毛に見えてしまうほどのよわよわしい声で、ぼそりとつぶやいたのですが、それに対し勝ち気なわれらがおひめ様は、ビシっと言ったのでした。
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