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「全くお前と言う奴は…。」
元成が桜を呆れた目でみる。
しかし、もしそうならあの停電は犯人が意図的にやった事ではないという事になる、もちろん桜が犯人の一味でないと仮定した場合だが…。
「更に私は金塊を屋敷の外に運び出した方法にも見当がついてます。」
「なんだって?」
それが本当なら凄い。
というか、犯人ならわかってて当然だが。
「是非とも聞かせて貰いたい。」
「はい、どうやったかは知りませんが犯人は金塊を盗みなんとか下まで運んだ。」
いきなり大切な所が飛んだが、話の腰を折って長引かせるのも不味いので私は先を促した。
「ふむ、それで?」
「そのまま逃げれば良いのに逃げなかったのはここの監視カメラに死角がないことを知ってたからです。」
「ま、無理でしょうな監視カメラを誤魔化すのは。」
山田さんが胸を張って保証した。
「そこで必要になってくるのは、停電と椿さんの気絶です。」
「ちょっと!なんで停電が関係あるのよ?」
「それは暗闇でないと顔を見られてしまいますからね?」
「あんたみたいにアホみたいな仮面付けてたらいいじゃない。」
「ア、アホみたい…まぁいいでしょう、仮面をしたとしても背格好はバレてしまいます。」
「ふむ、確かに…。」
私は相槌を打った。
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