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色あせたものばかり並ぶ部屋からは聞こえない声を求めて過ごす
つま先にひびがはいったママの靴わたしはすきよきらきらしてて
深爪が痛々しく見える日はきっと悲しいことがあった日
玄関へ飾る花にもかんがえがあるんでしょうにと君は微笑む
床下でうごめく土に話しかけひとりぼっちを紛らわす夜
さかさまに発した言葉が縛り付け身動きできぬ世の切なさは
制服が煩わしかった日々からはもう何年たったでしょうか
何もかも投げ出すことができなくて重ねることもできない唇
借景に見とれて過ぎる夕暮れを君が呟く宝物だと
苦しくないことばかり考えていては歩みがとまる磨りガラスごし
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