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加藤先生は翔太達のクラスの国語の先生だった。他のクラスの体育も教えているせいか、いつも下はジャージで、上はまだ肌寒いというのにぴったりとしたタンクトップ一枚という、鍛え抜かれたその胸筋と上腕二頭筋を、アピールしているようにしか見えない服装だ。ちなみに歳は45歳で妻子持ちらしい。
「違うんです!僕、お祖父ちゃんがフランス人で、これは生まれつきなんです!」
光希はひどく困っている様子だ。こんな時、智がいてくれたらいいのだが、生憎彼は今頃、花壇の世話で忙しいだろう。
「ふーん、じゃあ、証拠見せて?」
「証拠、ですか?」
「うん、生まれつき髪の色素が薄い人は、下の毛も色素が薄いんだって。だから、見せて?ね?」
加藤先生はニヤリといやらしい笑顔を浮かべて、光希のズボンのベルトに手をかける。
「で、でもっ…僕まだあんまり生えてないから、わからないかも」
光希は、先生の手を掴んで抵抗する。
「いいから見せなさい!」
加藤先生はあっと言う間にベルトを外し、ズボンのファスナーを下げる。光希はもう抵抗することもなく、されるがままになっていた。
翔太は今すぐ智に助けを求めに走りたかったが、それはできなかった。なぜなら、今なお中川先輩が翔太のネクタイを解こうと格闘しているからだ。
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