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第20話
宵は山道を進んでいた。
あれから宵は最小限の荷物をまとめて宵に全てを思い出させると言った風魔小太郎に付いてきたのだ。
「大丈夫か?」
もうすぐ夜が開ける、という辺りで小太郎が聞いた。
宵は肩を斬られてまだその傷は癒えていないのだ。
「大丈夫です。痛みは苦痛ではありませんから。」
「傷が開いたのにこれだけ動けるとは……流石だな……」
「風魔殿、少し休憩しても?」
「あぁ、お前は寝ていないのか。そうだな。少し休憩しよう。………そして俺のことは風魔と呼ぶな。魔弥と呼べ。」
「魔弥?………わかり…ました…」
「あと敬語もいらない。」
「……??…わ……かった…」
「ふっ……ぎこちないな」
魔弥は可笑しそうに口元を緩めた。
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