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最近なキスをしましょう。
軽快なリズムを刻み、私が握る包丁はキャベツを千切りにする。
細かく刻まれたキャベツを大皿に敷き、その上に昨日の夕食で余ったパプリカを並べていく。さらにその上にブロッコリーを幾つかのせて、大皿の縁に合わせて色とりどりのトマトを盛り付ければサラダの完成。
これで夕食が完成。今日は大好きなカレーとサラダにしてみた。無難だけどそれがいい。私は普通こそが価値のあるものだと思っている。私はその普通を理想として求めている節があるからかもしれないけど、、、
少しカレーを味見してみる。
「うん、美味しい」
ルーをあえて使わず、数種類の絶妙なスパイスのチョイスに自画自賛してしまった。
ご飯を皿に盛り、その上からカレーをかける。見栄えよくオシャレにはできないけど、美味しいならいいよね。
カレーとサラダを1m四方程度のテーブルに置く。とても小さくて、1人で食べるには充分。だけどそれだと寂しくて、なんとなく虚しさを感じる。
けどそれはもう過去のお話し、もう私は1人じゃない、彼がいる。2人で使うにはテーブルが小さいけど、でもそれが私は好き。私はもう一つ、カレーを置いた。もちろん彼の分。
これで準備満タン。あとは彼を待つだけ。
時計の針は19時0分を指す。そろそろだ。
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