一日目

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『ソ~デスヨ~ 落チ着イテ下サ~イ。皆サンノ椅子ノ裏二マタカードガ有リマス』 全員が急いで、一斉に確認した。 「…ほ、本当だ。封筒がちゃんとある」 『デハマタ9時二集合シテ下サイネ~』 さっき花江が死んだのが嘘のように静まり返った。 「……何だか変じゃないか?」 友也が不信がって言った。 「何がだ?」 「だって僕たちはこの部屋をずっと探索していた 。だけど誰も花江も含めて13人以外見ていない。そして音声は普通に僕たちと話せていた 。ということは、もし黒幕が動画を使ってリアルタイムで見ていないいならこの生き残っている12人の中の誰かになる」 それを聞き、大勢が驚愕の顔を見せた。 「確かにそうだな」 祐介が落ち着いた様子で言った。 「一度みんな部屋に戻った方がいい。明日の朝になったら話し合おう」 「で、でも、1人は怖いよ」 ビビリの翔太が声を震わせて言った。 「強制するつもりは無いよ。ただ明日までには全員心を落ち着かせておいてほしい。」 どうやら全員納得したらしく大人しく部屋に戻って行った。 「結衣ちょっといい?」 彩香は結衣に声をかけ、部屋へ招いた。 結衣はベッドに座り、彩香は壁に寄りかかりながら問いた。 「どうゆうこと?」 結衣は彩香に持っているカードを伝えた。だか、結衣の持っているカードは違っていた。 「なんで私に嘘をついたの? 信じてくれなかったの?」 「ごめん、ただ生き残りたかっただけなの」 涙を流しながら答えた。 長い沈黙が続いた。 「……なんで嘘ついたの?」 「明日、私の部屋に来て。全部言うから」 そう告げると、部屋から出ていった。 彩香はベッドに横になったが、寝付くことなど出来なかった。 1日目END 死者1名 生存者12名
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