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「君は私が認めたアーティストだ。想像力を研ぎ澄ませなさい――、想像して、自分自身で熱を満たしなさい」
「……っ、できま、せん」
そんな浅ましいことができるわけがなかった。
その静かな眼差しの前で、浅ましい想像して、間接的な自慰行為をしろというのだろうか。
直接触れて達するよりも、はるかに惨めだった。
「怜の身体は今どうなっているんだい」
「……や、めっ……」
阿賀野の視線が、屹立したそれに落とされる。
見つめる、触れる、撫でる、そして口づけを。
「……ぁっ……あ、いやっ、だ」
阿賀野の視線から唇を想像して、また己の欲望が熱をためこむ。
涙の先の阿賀野の姿は、滲んで何も見えなかった。
「せんせい、許して……」
「許しを請う必要なんて、何もないんだよ」
「……っ」
「この部屋に入った時から、君はずっと自由だったはずだ」
怜は潤んだ瞳を歪ませた。
ひどい。瞳の鎖につないで、自由を奪ったのは誰なのか。
遣る瀬無い思いを抱きながら、いつも絵を描くときのように、その情景を頭の中で再現する。
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