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話の話題は私の暮らすシェアハウスで盛り上がった。
「今は誰かと暮らしてるんですよね?確か」
眼鏡をかけ、後ろ髪を一つに結んだ経理の山田さんから話を振ってきた
あまり話したくない内容に、「まぁ…」と言葉を濁して答える
どうせ、次に聞かれるのは 性別は?どんな人?かってとこだろう
「で、勿論 女性なんですよね?」
社内で一番、若いアイドル並みに可愛いともてはやされている立川さんが 身を乗り出して興味津々に聞いてくる
「当たり前じゃないですかぁ。やだなぁ」
精一杯の愛想笑いで その場を誤魔化し
精一杯、動揺を顔に出さないようにして…
立川さんを真っ直ぐに見つめ否定する
すると、立川さんは つまらなさそうに溜息を吐くと…
「なぁんだ。やっぱり、そうですよねぇ~」
と、残念そうに お酒を飲み始めた
ハァ…これで話を振られなくなりそう…
そう思い安堵した矢先…
「その女性って 神橋さんと歳近いのか?」
今度は上司の頭頂部が禿げ上がった丸山さんが話しかけてきた。
だから、話を進めないでよ…
私は上司の方へ向き直ると、愛想笑いをし
「まぁ… 少し年下ですよ」
と軽く交わした。
「可愛いのか?」
丸山さんは鼻の下を伸ばしながら私に聞いてくる
は?そこ、いります?ねぇ
あなた…結婚して子供いますよね…
全く男っつう奴は…… 若い子って言った途端、次に出てくる言葉は「可愛いのか?」だもん…
本当、呆れる…
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