1 謎だらけの 久城 藍斗

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話の話題は私の暮らすシェアハウスで盛り上がった。 「今は誰かと暮らしてるんですよね?確か」 眼鏡をかけ、後ろ髪を一つに結んだ経理の山田さんから話を振ってきた あまり話したくない内容に、「まぁ…」と言葉を濁して答える どうせ、次に聞かれるのは 性別は?どんな人?かってとこだろう 「で、勿論 女性なんですよね?」 社内で一番、若いアイドル並みに可愛いともてはやされている立川さんが 身を乗り出して興味津々に聞いてくる 「当たり前じゃないですかぁ。やだなぁ」 精一杯の愛想笑いで その場を誤魔化し 精一杯、動揺を顔に出さないようにして… 立川さんを真っ直ぐに見つめ否定する すると、立川さんは つまらなさそうに溜息を吐くと… 「なぁんだ。やっぱり、そうですよねぇ~」 と、残念そうに お酒を飲み始めた ハァ…これで話を振られなくなりそう… そう思い安堵した矢先… 「その女性って 神橋さんと歳近いのか?」 今度は上司の頭頂部が禿げ上がった丸山さんが話しかけてきた。 だから、話を進めないでよ… 私は上司の方へ向き直ると、愛想笑いをし 「まぁ… 少し年下ですよ」 と軽く交わした。 「可愛いのか?」 丸山さんは鼻の下を伸ばしながら私に聞いてくる は?そこ、いります?ねぇ あなた…結婚して子供いますよね… 全く男っつう奴は…… 若い子って言った途端、次に出てくる言葉は「可愛いのか?」だもん… 本当、呆れる…
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