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「あ、藍斗… ダメだってば…」
「何で?いいじゃん。こっちの方が盛り上がるだろ?」
「けど…私…… やっぱり…」
「なら、俺からしていい?」
「え!ちょっと…待って」
ちょっと、ちょっと!これは もう完全に…やっちゃうパターンじゃないの?
ここはガツンと大人の私が言わなくちゃ…
「あ、そこはダメ~」
はい、アウトアウト!!まだ17なんだから、健全なお付き合いをすべきでしょーが!!
心の中で叫んだ後………
ガチャ!!「ストーップ!!!あんた達、何してるのよ。大体、高校生のくせに まだ そんな事は早い…… 」
勢いよく部屋へと飛び込んだ私は、目の前の光景をよく確認もせずに つい先走ってペラペラと話しまくった結果……
ガラガラガラ… ガチャン!
「え?…」
間抜け面する私の目の前には、もろくも崩れ去るジェンガの残骸
そして、奴は ゆっくりと こちらを睨み付け
「邪魔してんじゃねーよ」
そう低音で口にしたのだ
そして、ずっと女の子だと思っていた来客は、実は男の子なのだという事実を この時、私は知ることとなった……
あんな甘い女の声で、たかがジェンガをしていただけだなんて さっきから聞こえていた台詞から想像できただろうか
くそ…… 紛らわしいんじゃ!
「失礼しました!!」
とニコっと笑みを見せた後、一目散に逃げるようにして自分の部屋へと戻ると鍵をかけ恥ずかしさのあまり頭から布団を かけくるまった…
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