7人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん…何だよ?」
眠い目を擦りながら時間を確認すると、まだ2時を回った所だった。
「先輩がいないぞ!もしかして1人で帰ったんじゃないのか!?」
「え?嘘だろ!?」
慌てて隣を確認すると、横で寝ていた筈の先輩の姿が荷物ごと無くなっていた。
まさかと思い、僕達は慌てて玄関に駆け付けた。
「…やっぱり!」
玄関から、先輩の靴だけが無くなっていた。
「何考えてんだあの人は!」
「なんて自分勝手な奴だ!」
と、2人で騒いでいると、騒ぎを聞き付けた家の人が起き出してきた。
すぐに事情を説明し、先輩の後を追い掛けようと玄関を開けると、外には1人分の足跡が雪にしっかり残っていて、聞いた神社の方向に一直線に向かっていた。
しかし、先輩を追いかけようとする僕に、桜さんと長さんから待ったが掛かる。
「ダメ!」と…
「でも!まだ遠くまで行ってないだろうし!」
「主ら、遥や芹に何言われた?ワシらの言う事を聞くように言われたんじゃねえのか?」
「あ…でも…」
最初のコメントを投稿しよう!