166人が本棚に入れています
本棚に追加
「だから、最初から飲みたい物を飲むのか。」
「はい。」
そして本田さんは、手を挙げてウェイターを呼んだ。
「昼間だから、飲みやすいモノにしよう。君、キャンティを。」
「畏まりました。」
さらりと頼むところを見ると、本田さんは私とは真逆で、こういうお店には慣れているのだろう。
「さて。今のうちに少し、話ておきたい事があるんだ。」
「あっ、はい。」
私は、本題に入る前に、背筋を伸ばした。
「僕はね、会社を経営しているんだ。正直、仕事が忙しくて、今のところ恋愛する暇はない。もっと言えば、恋愛に興味がないんだ。それでも、欲求を満たす為にデリバリーも頼んでみたんだが、これが厄介な奴もいてね。それで素性がしっかりした人に、愛人契約を求めたんだ。君は?」
最初のコメントを投稿しよう!