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「ああ、私は……」
弟の手術費用とか言おうとして、止めた。
どうしてだか、この人に可哀相な女だと、思われたくない。
「私も、同じようなものです。両親がいなくなってしまって、弟の面倒を見なければならないんです。恋愛している時間もないです。」
「そうか。似た者同士、欲求を満たしたいと言う訳か。」
「はい。」
そして、赤ワインのボトルが運ばれて来た。
私達の目の前で、ワインが注がれる。
「じゃあ、契約内容を伝えておこう。一つ目は、関係を持つ事に対価を支払う。二つ目は、対価は一回事に10万。三つめ、君は誘われても断る権利を持つ。四つ目は、どちらかが関係を終了する意思表示をした時、この関係は終わりとする。そして、五つ目なんだが……」
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