第1章 契約の内容

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「はい?」 「精神的なモノは求めない。いいね。」 「……はい。」 精神的なモノ…… 要するに恋しちゃいけないって、事か。 なんだか、素敵な人だからこそ、がっかりしたかも。 「さあ、飲んで。契約を交わす、お祝いだ。」 「は、はい……」 私達はグラスを傾け、乾杯をした。 ワインは、思ったよりも美味しくて、昼間からお酒を飲む罪悪感を、払拭してくれるみたいだった。 「それにしても、君でよかった。」 「えっ?」 「僕はね、足が細くて長い子が好みなんだ。」 首筋の辺りが、むずがゆい。 そんな事言われたのは、初めてだ。 「どんどん、飲んで。それとも、セックスにお酒はいらない人?」
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