第1章 契約の内容

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「じゃあ、1000円。残りは僕が払う。」 「は、はい。」 私は急いで、1000円札を出した。 そんな割り勘の仕方、初めてだったから、ちょっと気が抜けた。 「本当は、いくらだったんですか?」 お店を出た後、エレベーターの中で、何気に聞いた。 「5000円。」 「えっ!?」 「嘘。3000円。」 「なーんだ。」 1本5000円もするようなワイン、昼間から頼む人がいるだなんて、びっくりした。 と言っても、1本3000円でも結構、いいワインだと思うけれど。 そしてエレベーターを降りて、私達はホテルの出口へ向かった。 「今日は本当に、すみませんでした。」 「いや、気にしなくていい。」
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