全盛

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「新選組だ。御用改めである。手向かい致せば容赦無く切り捨てる。無礼すまいぞ!」 近藤の怒号の様な一言を皮切りに 近藤、沖田、永倉、藤堂の4人は、池田屋へ斬り込んだ。 当然この店の中には尊攘の志士たちの協力者がいる。 池田屋の若女将、幾松もその協力者の一員だった。 この騒ぎをいち早く察知した幾松は、このことを伝えるため、奥にいる桂達志士の元へ急いだ。 近藤たちはどこに志士達がいるのかを把握していないので、当然虱潰しに探すしかない。 一足先に部屋の前に到着した幾松は荒々しく扉を開く 「新選組が!」 すると桂はいち早く危険を察知し 裏口から脱出するために幾松と共に消えるように部屋を離れた。 幾松と桂は早足である部屋に入って行った。 部屋に入ると二人は言葉も交わさず、 桂が床の間へ入ると、床の間がからくりの様に動き横から偽の床の間があらわれた。 「…!!」 幾松が床の間をみると、偽の床の間に飾ってあるべきの花瓶が倒れていた。 そして動いた床の間からは桂の袴が見えていた。
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