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 おそらくは、ラクナル王はじきに、息子に王位を譲り渡すに違いない。  アルトナル様も、そろそろ后を娶られてもよい頃合い。  御子も生まれよう。  そうなれば、つつがなく譲位が行われ。  新しい治世が到来するであろう……と。    なればこそ。  誰にも――  我は誰にも、臣会(シング)に登壇する臣下にさえ、この身体のことを知られるわけにはいかないのだ。  王子アルトナルの決意は、悲壮なまでに固かった。  何もかもが、自らの両肩にすべて託されているのだから……と。  そして、吾は后を娶らねばならない。  後継ぎを残さなければならない。  しかし、この身体では。  一体、どうすればいいというのだ――
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