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「今日は特別な日です。  えーと、今回はキリムエさんでしたね?」 キリムエは、『えっ?』と口が動き、そして椅子から転げ落ちた。 「さあ、参りましょうか。  今回の給食は、第三会議室です」 キリムエは声を出そうとしても声にならず、無言で首を振っているだけだ。 教師は、キリムエの腕をつかみ、無理やり廊下に投げ飛ばした。 『ピシャッ』と、教室の扉が閉まる音がした。 廊下には誰もいない。 キリムエは左右を素早く見てから素早く身体を起こし左に走った。 しかし、姿なき給食受給者は、キリムエを抱きかかえ、 よだれを垂らし、第三会議室に走り去った。 キリムエは声にならない声をあげ、涙を流した。 どうやら第三会議室に到着する前に、 給食受給者はキリムエを頭からかじりついてしまったようだ。 頭を失ったキリムエは廊下を夢遊病者のようにふらつき、 チカラなく倒れこむ前に三メートルほどのトカゲの化け物によって、 ふた口で丸呑みにされた。
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