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まるで悪魔のような恐ろしい顔を見せ、
大きな口を開けてニヤリと笑った。
その笑みは、
今はもう都市伝説になっている「口裂け女」を思い浮かばせた。
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ……」
と、
叫んだつもりだったが、
まるで金縛りにあわされたように、
頬の筋肉を自由に操れないし、
何も聞こえないので、
そんな悲鳴が実際にでたのかどうか、
自分では分からない。
彼は、
地縛霊なのだろうか、
同じ場所にとどまっているようだ。
彼の血走った両目は、
空洞化した眼窩≪がんか≫から制服のポケット近くまで垂れさがっている。
制服、
ネクタイ、
ワイシャツ、
肌着、
ズボン……などはボロボロに腐蝕しており、
体は半分以上溶けだして、
異様な姿をさらけだしているのだ。
皮膚が溶けて赤い筋肉組織が露出し、
かすかに骨すら見える。
骨には、
クモの巣が張っている部分もある。
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