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そんなに勇気ある私ではないにもかかわらず、
割と冷静に幽霊に面と向かっているのを、
不思議にさえ思った。
細かな特徴さえ列挙できる自分に、
喝采を送りたい気分だ。
百折不撓≪ひゃくせつふとう≫を、
私の信念にしているからだろうか? その意味は、
何度の失敗にもめげずくじけず挑戦することである。
……幽霊なんて、
怖くはないぞ! といいたいが……。
だが、
強がらずに白状すると、
一刻も早くこの場から逃げだしたい! 恐ろしさで、
血液という血液が凍りついたような寒気に覆われて、
ブル、
ブル、
ブル、
ブル……と全身の震えが止まらないのだ。
だが、
彼は同じ場所におりこちらに移動してきて、
私に害を加える意図がないようなので、
少しだけ安心し日頃の冷静さを取り戻した。
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