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山陰本線鳥取駅近くにある毎朝立ち寄る薬局で、
苦いカフェインが百五十ミリグラムも入った眠気覚ましのオールQを、
可愛い小さなストローでチュウ、
チュウ、
チュウ、
チュウ……とネズミが鳴くような音を立てて一気に飲み干す。
相変わらず舌が痺れそうなほど苦いが、
この味こそがカフェインだろう。
まだ店の開店までに、
かなり時間があるにもかかわらず、
私は一気にハイテンションになるのだ。
(今日も頑張って仕事に励むぞ! この俺が、
会社を背負っているのだから!)
そう心の中で叫びながら、
駅から一キロほど北にある某チエーンストアの鳥取店へ、
強烈な寒風が頬を打つ中を、
胸を張り自信にみなぎった大股で歩いて行くのだ。
自惚れだと充分自覚はしているが、
常々、
自惚れも出世の必要な条件だ、
と心の底から固く信じている。
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