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いずれにせよ、
サラリーマンとしては順風満帆であり、
上位の職位だけを常に意識して仕事に打ち込んでいる。
だから、
課員が既に帰宅した後も、
西行き下り最終列車が出発する午後十一時三十九分に間に合うギリギリまで、
仕事に精をだしているのだ。
そんなある夜のできごとだ。
時計を見ると、
もう早くも十一時九分だった。
いつも通り、
店を出る少し前に、
腰をほとんど九十度にかがめながら、
柄の短いボロボロになった箒≪ほうき≫を使って、
バックルームを丹念に掃除していた。
その時、
背後に何者かの気配を感じた。
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