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バックルームと売り場をふさいでいる鋼鉄製の扉が、
どういうわけか半分だけ開いている状態だ。
ビュウという大きな音を伴って、
生暖かい一陣の風が、
誘導灯だけ点いている薄暗い売り場から入ってきた。
その生暖かい風が、
肌にまとわりついてきて、
私をとても不快な気分にさせた。
(あれれ……おかしいなぁ。
扉は完全に開いているか、
閉まっているはずなのに……どうしたのだろう?)
ほんのわずかだけある霊感が、
おどろおどろしい存在を知らせ、
口ではとてもいい表せない嫌悪と恐怖を私に教えたのだ。
同時に、
負のエネルギーが、
周囲に渦を巻いているのを全身で感じた。
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