第1章

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 四十五億年の歴史を持つ地球の動物界で、 今は頂点に立っているホモサピエンス。 その歴史と、 彼らが営々と築き上げてきた学問に、 私は、 多大の興味を持っている。 人文科学、 社会科学、 形式科学、 自然科学、 応用化学……など多くの分野がある中でも、 特に最近では、 自然科学の一分野である宇宙科学に関心を寄せている。  特に、 アインシュタイン博士の一般相対性理論と量子力学を結合させ、 量子重力論を展開しているイギリスにあるオックスフォード大学とケンブリッジ大学大学院で、 応用数学と理論物理学を学び、 ブラックホール解明を課題にしていたホーキング博士が、 提唱した【ブラックエネルギー】を研究対象にしている。 彼は、 千九百六十三年にブラックホールの特異点定理を発表し、 世界的に有名になった。 千九百七十一年に、 「宇宙創成直後に小さなブラックホールが多数発生する」とする理論を発表した。 千九百七十四年には「ブラックホールは素粒子を放出することによってその勢力を弱め、 やがて爆発により消滅する」とする理論(ホーキング放射)を発表して量子宇宙論という分野を作った。
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