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杉の樹
私は、
植物界、
裸子植物門、
マツ綱、
マツ目、
ヒノキ科、
スギ属の杉である。
威風堂々として、
優れた才能が横溢≪おういつ≫した、
我ながら惚れ惚れする存在だ。
人間どもの驚嘆と畏怖≪いふ≫、
さらには信仰の対象とさえなっている。
単なるそこらに群生している、
ありふれた情けない存在を晒≪さら≫している杉ではない。
思考能力のみならず、
意思と優れた超能力を持つ特殊な存在だ。
この世に生を受けて以来、
約二千五百年経過しており、
ご神木と崇められる由緒正しい存在でもあるのだ。
弥生時代から現代まで、
様々な勉学と世間のできごとを観察してきた、
好奇心に溢れる老木でもある。
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