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異世界召喚にて
そこそこな立場の兵士さん(30) 独身 彼女なし
「第一王女様が勇者様を召喚なさるらしいぞ」
そんな噂があちこちでされている中、私はほくそ笑んでいた。
なぜなら、その勇者召喚の際の護衛の一人に抜擢されたからだ。
「おっと、そろそろ向かわねば」
周りに気味悪がられながら召喚の間へ向かっていった。
「本日、護衛の任をいただきました。よろしくお願いいたします。」
挨拶を済ませ所定の位置で待機すること40分
「皆のもの、これより勇者召喚の儀を執り行う!」
老齢のおっさん、国王の側近の方が声をあげた。
そしてケバいオバサン、もとい第一王女が入ってくる。
なにやら召喚陣へ向かって祝詞を言っている。
すると、突然召喚陣が煌々と光輝く。
おもわず「目が、目がぁぁぁ」と言ってしまうのは仕方のないことだろう。
だが次の瞬間、首のない自分の姿が目に写った。
最期に聴こえたのは男性の声だった。
「あ、ついやっちまった」
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