異世界召喚にて

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ

異世界召喚にて

そこそこな立場の兵士さん(30) 独身 彼女なし 「第一王女様が勇者様を召喚なさるらしいぞ」 そんな噂があちこちでされている中、私はほくそ笑んでいた。 なぜなら、その勇者召喚の際の護衛の一人に抜擢されたからだ。 「おっと、そろそろ向かわねば」 周りに気味悪がられながら召喚の間へ向かっていった。 「本日、護衛の任をいただきました。よろしくお願いいたします。」 挨拶を済ませ所定の位置で待機すること40分 「皆のもの、これより勇者召喚の儀を執り行う!」 老齢のおっさん、国王の側近の方が声をあげた。 そしてケバいオバサン、もとい第一王女が入ってくる。 なにやら召喚陣へ向かって祝詞を言っている。 すると、突然召喚陣が煌々と光輝く。 おもわず「目が、目がぁぁぁ」と言ってしまうのは仕方のないことだろう。 だが次の瞬間、首のない自分の姿が目に写った。 最期に聴こえたのは男性の声だった。 「あ、ついやっちまった」
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!