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ハジメが泣いてぐしゃぐしゃの私を覗きこむ。
顔を両手で覆う私
ハジメは冷蔵庫を開けた。
「これ、貰ったらな」
何も言えずに俯いたままの私の頭を、大きな手が撫でる
「やっと見つけた。俺に足りなかったもの」
「……ハジメ?」
「俺が欲しかったのは、お前がくれるチョコ」
「……と、お前」
初めて見た、ハジメの真剣な表情。
困ったような、照れたような
不安が見え隠れしているような。
そんなハジメからの言葉に、さっきまでとは違う涙が溢れる
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