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ついに僕の周りのカロリーメートが無くなってしまった。体の真ん中の管からはもうあまり栄養が送られていないようだ。カプセルもだんだん居心地が悪くなってきた。そろそろカプセルの外に出る合図なのだろうか。ソイツの周りのカロリーメートには手を付けなかったのだが、カロリーメートはもうソイツの周りにしか無い。しかたないのでソイツの周りのカロリーメートを一口食べた。甘い。甘くて美味しい。なぜこんなにおいしいカロリーメートを食べないのか、それだけ健康状態が悪いのか。ソイツが急に苦しみ出した。カプセルを出よう。頭の方に出口がある。
「出口を開けろ!出口を開けろ!」
ドンドンドン、壁を手当たり次第にけりまくった。出口があいた。とりあえずソイツを外に押し出そう。僕は管が絡まない様に注意しながら、体を反転させソイツを足で出口の方に押し出した。10分もかからずソイツはカプセルの外に出た。
「ダメだ、ソイツを外に出すために体力を使いすぎた。もう力尽きた。」
自分がカプセルの外にでる元気はもう無かった。出口から何か冷たいものが入ってきた。出口から入ってきた冷たいものに足をはさまれて、僕はカプセルの外にひきずり出された。外に出て見たら僕とソイツ以外の人間が居た。満面の笑みを浮かべて。僕はここではじめて声を出した。
「おぎゃー。」
今日は特別な日だ。
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