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手っ取り早く安心してもらうには、手頃な相手をこの状況で倒すことこそ最も、有効な方法なのだが....。
(そんな簡単に、手頃な相手なんか見付かったら苦労は無いよな?
( ;´・ω・`))
私は取り敢えず、駄目元で周囲を確認した。
しかし、周囲にはミカ・ウィンター女史の護衛しかいない。
彼らを打ちのめす事は容易いが人間を幾ら倒した所で、ウィンター女史には何の実証も示せないだろう。
何せ、これから対峙しなければならないのは、軍隊ですら倒し得るか分からない怪物中の怪物なのだから。
(参ったね本当に....。
元々の現金2スピナと何とか残った100スピナ。
そこから大量のパンの耳を買い10スピナ....。
そして、中華鍋とお玉セットが66スピナ
銀メッキのフォークとナイフが25スピナ。
ロープは家にあったやつだから無料だけど....トータル101スピナの出費。
全財産1スピナ......(*´;ェ;`*)ブワッ)
私は悲しき現実に、心の中で思わず涙する。
こんな不幸な状況なのに、依頼人を安心させる方法すら見付からない。
まさしく不幸の極みであった。
だが、私が絶望にうちひしがれていた正にその時!
数人の男達が私達の元へと、ふっ飛んできたのである。
「危ない!!
( ;`Д´)」
私はウィンター女史に被害が及ばぬよう、こちらに飛んできた男達を目にも止まらぬ早さで、お玉を使い叩き落とす。
そして、叩き落とし地面にめり込んでいる三人の男達を、私とウィンター女史が見据えた。
「一体、何者でしょうね彼らは?
(^_^;)」
私がそう呟くとウィンター女史が、私に続くように口を開く。
「ソード様......この方達は家で雇っている護衛の方々です。
( ; ゚Д゚)」
「護衛ですと!?
なるほど....ならば、彼らは怪力を有する何者かがこんな酷い目にあわせた事になりますね?
( ;´・ω・`)」
私は彼らが飛んできた方向に、ゆっくりと視線を移した。
その直後ーー。
重々しい足音が響き渡り、巨大な人影が現れる。
その方向から現れしは強固そうな巨体を有する一目の怪物。
「なっ....!?
何であんな怪物が家の敷地に!??( ; ゚Д゚)」
ウィンター女史は身を強張らせながら、怪物を凝視する。
彼女の反応は当然といえば当然。
普通に考えたら、私兵程度であれを討伐するのは不可能だ。
通常なら軍が対処する類いのモノ他ならない。
だが、私の認識は違っていた。
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