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何故なら私にとって、あの怪物は待ちに待った依頼人の信頼を勝ち取る為の手頃なカモに他ならなかったからである。
「ウィンター女史、危険ですので少しお下がり下さい。
(´(ェ)`)」
「えっーー!?
何を仰有っているのですかソード様、幾ら貴方様が強くても、その様な武器と呼べぬ物ではどうにもなりません!
早く逃げましょう!!( ; ゚Д゚)」
「ご心配には及びませんよ、ウィンター女史。
達人は武器を選ばずです。
(*´ェ`*)っ」
私はウィンター女史へと不敵な一言を言い放ち、ゆっくりとサイクロプス的な単眼の怪物の元へと歩み寄る。
怪物はかなりの巨体だった。
かなり見上げないと顔が見えない事を考えると恐らく、五メートル以上はあるだろう。
だが、怪物との殺し合いが日常茶飯事の大戦。
その大戦経験者の私にとって、それは脅威ではなかった。
何せ私が居たのは、大戦最大の激戦区である漆黒空間なのだから。
彼処で経験した事に比べたら、あらゆる物事が生易しく感じられた。
そして、単眼の怪物が拳を振り下ろすのと同時に、私は右手お玉を力強く握り締める。
ウィンター女史には刹那の一瞬であっただろう。
私は精神波を叩き込んだお玉による一閃で、怪物のから放たれた一撃を打ち落とし、怪物の動きを止めた。
直後、バランスを崩した怪物はよろめきながら膝をつくが私は、その機会を逃さず一気に畳み掛ける。
そして、私は低い位置に下がってきた首筋に向けて食事用ナイフによる一撃を放った。
私の一撃により、崩れ落ち動かなくなる怪物。
私は怪物が絶命した事を確認し、ウィンター女史の元へと向かう。
「大丈夫ですか、ウィンター女史?
(*´ェ`*)っ」
私が手を差し伸べるとウィンター女史は、私の手を取り立ち上がり、私への非礼を詫びた。
「ソード様、貴方の実力を過小評価してしまい申し訳ありません。
どうお詫びして良いか?
( >Д<;)」
「ウィンター女史、お詫びなど、とんでもありません。
噂と実際の実力が相違する事は良くある事ですから。
それよりも早く、彼らの手当てをーー。
( ´,_ゝ`)」
そんな私の言葉を受けてウィンター女史は、深く頷いた。
ーーーーーー
「いや~、こいつは酷いなぁ。
どうしたら、こんな事になるんだ?
( ;´・ω・`)」
「そんなに悪い状況なのですか?
σ(^_^;)?」
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