如意先生襲名【後編】

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7026年5月7日 今日は大物を仕留めた。 久し振りのステーキ三昧。 今日はラッキーデーだ! 私は普段からの自らの行いが良いからだと思った。 でも現実は、辛く苦しいものばかりだ。 「きゃっほー!今日はご馳走だよママァン!」 そんな思いで食事に赴くも、私のご馳走は大火災で炭と化した。 でもね、私にはまだこれがあるから大丈夫..。 そう、パン屋さんが捨てる瞬間を待って交渉の末、大量に手に入れたパンの耳。 創意工夫と空腹は究極の調味料なんだぜ? 取り敢えず砂糖をまぶして食べてみた。 甘くてザラザラした舌触りが印象的で、とても美味しかった。 次は塩で食べてみた。 少し、しょっぱかったが疲れた体には塩分は必要だ。 何より、味の方はそんなに悪くない。 あとは、マヨネーズがあったのでマヨネーズをつけて食べてみた。 クリーミーな味わいが何とも言えなかった。 でも、それだけじゃないんだぜ? 何とミントよセージ等のハーブもゲットしてきたんだよ。 入手場所はウィンター女史の領地の中。 苦労したんだから、これぐらいの対価はあっても罰は当たらないよね? 早速、ハーブも合わせて食べてみた。 何か味わいに深みが出て疲れた体に染み渡る。 クセのある味わいだが、とても美味しかった。 私は幸せだ。 食べれる事は幸せな事だと思う..。 パンの耳でこんなに幸せを感じれるなら、きっとお肉を食べられたなら心底、幸せだと感じたのだろう。 あの肉はどんな味がしたのだろうか? せめて一口でもいいから食べたかった。 パンの耳を食べた直後、疲れていたのか私は一瞬、眠りの中に沈んでいた。 夢の中で私はステーキの山にフォークを突き立て、喰いきれない量のステーキを、平らげていた。 幸せだった。 その後、目覚めた私は思わず涙する。 夢の中に居たかったとーー。 肉が食べたかった。 パンではなく肉が食べたかった。 肉が肉が食べたかった。 肉が肉が肉が食べたかった。 肉が肉が肉が肉が肉が食べたかった。 肉......肉....肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉ぅぅぅぅぅぅぅぅ!! 肉だ! 誰か私に肉を喰わせろぉぉぉぉ!! ーーーーーー (く....くそっ......何でこんなに涙が出やがるんだ? (;ω;`*))
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