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出来る限りその手を優しく握って
ただ茫然と戸惑う瞳に告げる。
「おまえが鬱陶しいと思うぐらい、もういい加減にしてくれって言うまで大事にするよ」
本心だった。
世間的に見れば
僕は堕落した良心の欠片もないダメ教師。
男としても
年下のテヨンに助けられてばかりで情けない限りだけれど――。
「求められれば求められるだけ答える――おまえに僕の全部をやるよ」
唯一誇れるとしたら
迷いのないこの愛し方ぐらいだろう。
「それじゃあ――」
テヨンは俯いたまま
僕が握った手を見つめて言った。
「証拠を見せて」
乾いた声だった。
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