第10章

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美味しいとは言えない鍋を食べ終えると 僕らはどちらからともなく求め合った。 「これがあんたのベッドか」 「ん……」 横抱きにした僕をベッドに下ろすと 「いいね」 テヨンはくすぐるようなキスを落として言う。 「タクヤ」 「何?」 「ナヌン ノバッケ オプソ」 金で割り切れない夜は長く テヨンの肌はいつになく温かかった。 「どういう意味……?」 「俺にはあんたしかいない」 「テヨン……」 一度愛着を見せた韓国男は 驚くほど情熱的で――。 「マニマニ サランヘジュルケ」 たくさん愛してあげる――なんて。 「アッ……」 そんな甘い台詞 軽く凌駕するほど激しくテヨンは僕を抱きすくめた。 そして――。
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