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「親元にいないようだ」
「はぁ……」
「はぁって……知ってたのか?」
「いえ……僕は何も……」
知ってるも何も
何て答えたらいい?
「今回の生徒たちが自主退学を申し出た一件も――実際のとこ彼が絡んでるんじゃないかって噂を小耳にはさんでね」
「なるほど」
これ以上ない乾いた声で僕は頷く。
「君が来るまでは比較的大人しい生徒だったようなんだがね?」
どこまで知ってるのか知らないが
校長はあからさま僕を非難する口振りで話を進める。
「とにかく、一度本人と面談するように」
「面談ですか……?」
「その後、できれば親御さんも交えて話し合いの機会を――」
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