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土曜日。
夜6時35分。
私は浴衣を着ていた。
浴衣を着るのは、ずいぶん久しぶりだ。
夏祭りも、あまり行ったことが無い。
姿見の前でクルリと回る。
この日の為に急遽、購入した浴衣。
似合っているのだろうか。
自分ではあまりよく分からない。
もう直ぐ三十路なのに、浴衣は似合わないだろうか。
用意をして、私は家を出る。
学校からは少し遠いが、夏祭りの開催場所から私の家は近い。
部屋の窓からも花火は見える。
毎年そこから花火を見ていたが、今日は清十郎と近くで見るのだ。
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