警視庁第十九課 『小さな探偵誘拐事件』

11/30
前へ
/30ページ
次へ
 警視庁に戻ると、遊星と布井が待っていた。 「やっと帰って来たか。会議が終わるまで待機だな」 「待機……。捜査には加われないということですか」  布井は頷き、腕時計に目を落とす。 「そんなん、指くわえて見とっれってことですか」 「残念だがそういうことだ。だが、情報を流してくれる人が一課にいるだろう」  布井はにやりと笑って湊人の方を見る。 「ああ、下谷ですか。あいつは一課だから、会議に参加できますね」 「思ってんけど、小晴ちゃんって、いくつなんやろ」 「この間訊いたら、二十四って言ってたな。つまり、俺たちと同い年だということだな」  翔大と遊星は驚愕し、押し黙った。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加