警視庁第十九課 『小さな探偵誘拐事件』

13/30
前へ
/30ページ
次へ
 翌日。 「というわけで、捜査から外されちゃいました」  笑顔で言う小晴に、湊人は苦笑いを返した。 「いくらでもゆっくりしってったらええねんで。な、湊人」 「下谷、お前捜査一課だろうが。さっさとここから出て行け」  その言葉を待っていたかのように、小晴は話し始める。 「その前に一つだけ。昨日の犯人からの電話の内容については、一切言ってませんでしたね。内容はこうです」  小晴はホワイトボードに内容を書き、そして資料を置いて部屋を出た。 『小さな探偵たちは預かった。返して欲しければ、子供たちに見合うものを用意しろ』 「妙だな」  湊人が眉間にしわを寄せる。 「妙って、何が」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加